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だらだらと日記のように

鬼頭光司

だらだらと日記のように

鬼頭光司

※小林健太郎「阿佐ヶ谷の釣り堀」
※小林健太郎「阿佐ヶ谷の釣り堀」

 介護のアルバイトをしているので、COVID-19の対応として国から介護施設への慰労金をもらった。前の全世帯の給付金ももらった。まだ使いみちが決まらない。

 大濱くん(osamuosanai)から『弱いZINE』に寄稿しませんかと連絡をもらい、書きます、と元気よく返事をしてから1ヶ月ちかく。ようやくまとまりもなく、書く。

 わたしは数年前に「賢いユリシーズ」でドラムを叩いていた。それ以降は東京都でアルバイトを転々としている。友だちがいないので、孤独だ。家から出ることがあれば出ないこともあり、だらだらとしている。

 1ヶ月ぐらい前から、カンナビジオール(CBD)という成分のオイルとリキッドを使いはじめた。わたしの理解で打つと、CBDは麻に含まれる成分の1種でリラックスやよく眠れる効果があるみたい。オイルは舌下摂取で、リキッドは電子たばこ(Vape)を使い蒸気を吸引をする。幻覚作用はないけれど、使いはじめたときから気分が良く、チルだと思っている。世界のどこかで「大麻解禁」みたいなニュースをたまに目にするけど、この国ではCBDは良いみたいだ。変なの。

※小林健太郎「学生時代によく散歩した哲学の道」
※小林健太郎「学生時代によく散歩した哲学の道」

 そういえば、CBDを知ったのは「ホームレス状態の人が路上で売る雑誌『ビッグイシュー 日本版』」の特集のひとつだったのを思い出す。この雑誌の最近の特集が「アップデートしたい『LGBT』」でとても良かった。

 読んだそばから忘れていくけれど、本を読む。社会の問題を考えたり解決しようとする本を読みおえると、ただ読んだだけで終わる。その後にわたしのこととしてアクティブな物事につなげていない。じゃあ、なにが残るのだろう。読んで忘れてなにもしないで、なにをしているんだろうと思う。

 最近、動画配信サイトのNETFLIXで「クィア・アイ」というドキュメンタリーを観ている。内容はすてきな5人が毎回ひとりの人物の生活を良くするために家、ファッション、料理、髪型、文化をプロデュースする。観ていて、とてもいろいろなことが参考になるけれど、おちおちしていると本を読むことと同じことだ。

 あらためて文章を打つのは健康に良い。わたし個人の整理というか、見ようとしていなかった現在を入力すると、こんなところにいるんだ、こんな状態なんだと確かめられる。健康に良い。(みんなとは)もうなにもかもが遠いところにいる。そんなこんなで生きている。

 さあ今日はヴィーガン料理を食べに行こう。

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1991年生まれ。 フリーター。 京都精華大学人文学部中退。 仕事としては本屋、出版取次、印刷工場、ピッキング、介護を転々と。 読書が好きで最近はジェンダー、反緊縮財政、社会主義の本を読んでいる。