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土=土 | 果報は寝てまて 第1回目

JPN Kasai

 おそらくコロナ禍において多くの人がそうだったように自分も植物を育てることで精神的にかなり救われた。 人によっていろいろだろうけど自分は家の前の共同通路の隅に小規模な家庭菜園を作った。大家さんの家族が本格的な畑をやっているのでそういうのに理解があって助かった。

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 植え付けはそれなりに大変だけど植えてしまえばあとはそんなに手間はかからない。水やりとかはあるけど。その水やりも夏野菜はまあいるにしても冬野菜にいたってはほぼやってない。雨水でなんとかなる。がんばらないのがテーマのひとつなので肥料とかも適当にまくだけにしている。

 もちろん手をかけようと思ったらいくらでもかけれるし、たまに手をかければその分だけ実がたくさんなったりして返ってくるのは素直に嬉しい。

 でもそれ以上に驚かされるのは野菜のたくましさで、ほったらかしにしていっても土との相性がよくてちゃんと根が張りさえすればモリモリ育つ。その育ちっぷりはちょっと意味がわからないときすらある。地植え恐るべし。

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 なぜ? みたいな状況にも度々でくわす。 なぜそっちに伸びた? なぜそこから枝が? えっ地面についた茎から根を生やしてるぞ… ヤバいな… など。

 しかしこういうのも野菜からしたら至極当然の理屈なわけで、そう考えるとますますヤバい。光が当たる面積を出来るだけ増やそうとか、こうしたほうが水が吸えるやんって感じなのだろうか。

 人間からみてキレイに育ってるとかはもはやどうでもいい話に思えてくる。まるで一番身近にいる宇宙人のようだ。

 もちろんこちらとしては収穫を期待しているので実がなってくれた方が嬉しいし、その実も出来るだけ美味しいものだとありがたい。けれどもそれを上回るヘンテコさに度々遭遇するので大して収穫がなくてもなんだかそれでいいような気がしてくる。ベッドタウン育ちで身近にあまり自然がなかった身からすると発見が多くて楽しい。

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